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Channel: 映画・海外ドラマ 覚え書き
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町田樹 アヴェ・マリア

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アヴェ・マリアにもいろいろある中で、シューベルト。
どんだけシューベルト好きやねん。(笑)

甘めになりがちな歌曲を、ジャズトランペット版ということで、引き締まった、しかし柔らかい雰囲気で見せているのがいいなと思う。
ジャンプはなく、ひたすらトランペットの音をスケートで表現するっていう、北斎漫画的な試み。
息の長い音に合わせて、リンクの端から端までずずずいっとスパイラルしたり・・
ラストは祈りのポーズでもあり、トランペットを吹く姿でもあり。
うん。町田氏らしい。

昨年、彼が「即興曲」を披露したときに、なぜシューベルトなんだ?ってのを勝手に考察したんだけども、それはこの曲についてもあてはまるんじゃないかと思う。
短命で、存命中は大きく華々しい活躍をしたわけではなかったけど、死後に遺作が発表されていくごとに、続くロマン派世代に強く影響を与えて、今も愛されているシューベルトへのリスペクト。

ジャンプの高難度化で、ケガによる棄権や休養が相次ぐ中で、皆が、とくに若い子たちが無理をしてケガをしませんようにと祈らずにいられない気持ちなんだろうな。
ジャンプ以外にもこんなことができるんだよという、スケートの可能性を提案しているように見える。

ところでこの「アヴェ・マリア」の歌詞の原作である「湖上の美人」という詩。
オペラもあるけど見たことなくて、全然しらないんですけども、作者はウォルター・スコットということなんで、原作は英語なんですねえ。へえ。


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