運転中、この曲が妙にササりました。
有名なバッハの息子であるC・P・Eバッハ・・・・と、いつも長い前置きをつけられるかわいそうな作曲家。
今年300歳ということで、同い年のグルックとともに、薄~くお祝いされているみたいですけど、私よく知りません。
この曲は、先週のNHKBSプレミアムシアターでも放送されていて、そのときは何とも思わなかったんですけどね。
この曲の面白さ、うまく説明できないですが・・
たぶん・・・基本はバロックっぽいと思うんです。
でも、ハイドンのピアノソナタ?と思うようなフレーズもちょいちょい入ってくるんです。
「ドレミファソ」とか「ドミソミド」という、面白くもない数学的な音の並びですね、それが、ちょいずらしとか反転とか、いろんなパターンでもってぐるぐる回る。
ちなみに1755年作曲。ハイドンは20代で駆け出し、モーツアルトが生まれる前の年。
バロックっぽいのにソナタっぽく聞こえるというちぐはぐ感は、単に時代のせいなのか、この作曲家の個性なのかは、よくわかりませんが・・・ぐぐっと持って行かれます。
何より面白いのは、ムダな疾走感ですかね~。
疾走といっても若者っぽい必死な疾走じゃないんです。ああ~早すぎてコケちゃうよ~とか言いながら超速で走る酔っ払いのオッサン、みたいな感じの自由さが・・・。
とくに、1楽章から2楽章に入るところのスローダウン、後続車がいたら釜掘られてます。ぜったい。
音楽という世界の面白さだけじゃなくて、パズルゲーム的に、音の並びを楽しむようなところもあって、彼は理系な人なのかなあ、なんて思ったりする。
情緒に浸らず、ポップでわかりやすくて、運転中に聞くのによい曲だと思いました。
ただし後続車には注意。
私が聞いたのは、イエスティン・デイヴィースの「アリアズ・フォー・グアダーニ」に入っていた版です。
指揮者は・・Arcangelo Jonathan Cohen
このCDの演奏は疾走感ハンパないです。