フリー編
「どんだけ膝が柔らかいの」
と、あの織田氏に言わせた4Lzの耐え着氷!(笑)
2016GPFショートの4Loにひきつづき、また私の「耐えジャンプコレクション」に加えましょう。
公式練習ほどじゃないけど、素晴らしい入りと跳躍でしたっけ。
着氷が耐えだったんで、加点1.14はちょっと驚いたけど、ジャンプ内容と±で加点されたという、よくある案件でしょう。
まあね、ボーヤンの弾丸みたいなやつとか、ネイサンの軽々としたコンビネーションとかに比べたら、成功時のインパクトはそれほどでもなかったですよ。耐え着氷だし。
でもねえ・・・また見たいなあっていう、麻薬じみた誘惑がありますねえ。このジャンプには。
夏には、「4Lzとか悪い冗談やめて」と思ってたんですけどね・・
「また見たいと思わせる4Lz」という新ジャンル。
今回、織田解説が攻めてました。
誰のときだったか忘れたけど、着氷時のエッジの向きがどうのとか、そんな話まで出てたのには驚いた。
いえいえ、そこがいいんですよ。
いまはよくわかんないけど、その積み重ねが勉強になると思うから。
ちょっとツボったのは、回転不足が疑われるとき、マイクの前で、「うっ」と言葉を呑み込んでる空気が伝わるところですかね。今大会、何度かそういう場面に遭遇しました。
ところで・・
改めてこの演技を見直して、実は4Lz以上にぐっときたのが、終盤の、ザギトワばりのジャンプ固めなんですよね。
たった20秒の間に、4T-3T、イーグル3A-2Tタケノコイーグル、ホップ、そして3A の5つのジャンプを詰め込む。
時間を計ってみると、ジャンプとジャンプの間が、それぞれ5-8秒くらいしかなくて、そこにイーグルやらホップやらが入っているという過密っぷり。
最後の3Aはさすがに着氷が傾いたけど、それでも加点がついてるんですからね・・プログラム終盤で。
(しかもそのあとのコレオが満点だし。)
それもこれも・・
元をただせば4Lzを投入して4種クワドになったからできることなんですよね・・
3Aを一つリストラすると聞いたときは、1本ありゃいいか。と思ったけども、結局、最後が3Aであることの安心感はハンパなかったし、点数もやはり高い。
・・むしろそのために4Lz入れたようなものだったりして?
というわけで、試合としては負けたけれども、上向きな感じが非常に好印象だったロステレでした。
この清々しさは四大陸と全く同じで、やはり相手がネイサンってのが大きいんだろうな。
彼には、若いのに風格というものが備わってますからね・・衣装は地味だけど。
さて羽生氏衣装、金銀のスパンコールが金と黒に変更されて、良くなった気がします。
ぴりっと黒が効いて、金が華やかに見えるし、黒パンツや手袋とも調和してるし。
なにより、彼のトレードマークでもある?真っ黒な髪と目によく合ってますから。(私見)
エキシビ
クイックな動きについてはもう言いますまい。
なんなんでしょうね、あれはもう・・目標を達成して満足感を得ちゃうと、ああせずにいられないんですかね。(爆)
でも、その他の部分では、手の振り体の動きのコントロールが非常に洗練されたなあと思いました。
特に感じたのは、ツイズル群。
冒頭の高速ツイズル、以前は高速すぎて暴れてる感じだったんですけど、今回は腕を振らずにきっちり抑えて、高速なのにブレずにスムーズに流れてましたっけ。
中盤の、シット体勢でのツイズルも、今までで一番綺麗だった気がする。
そしてもちろん、3Aのあとのツイズルね!
ただ回るだけじゃなくて、腕を閉じて加速をして、そこからぱっと開いて回転を止める緩急のコントロール。
あれが綺麗に見られたのは本当にうれしかったです。
このプロは、フリーの最後のジャンプ同様、1A着氷から3A踏切までが5秒しかないんですが、そこにいままで、ツイズルを入れたりイーグルを入れたり、いろいろ詰め込んでたんですよね。
でも今回は無理をせず、3Aをしっかり決めて、美しくツイズルにつなげていた、そのプロ意識に、私は今大会の彼への一番の拍手を送りたいです。
(あ、ショートとフリーで曲芸3Aをさんざん見せたから気が済んだだけだったりして!)