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Channel: 映画・海外ドラマ 覚え書き
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殿 利息でござるのBS放送

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3年越しで無料のチャンネルで放送された。

あ、もちろん私は劇場でもWOWOWでも見ましたわよ!(爆)

↓劇場公開時の感想

撮影はたしか、2015年7月ということだったな・・
しかし、彼の出演が公表されたのは2016年の1月だったか2月だったか・・
あれは衝撃だったなあ・・
畳のヘリを踏んでるというのが話題になり・・私も即ツッコミ入れたけど・・あとになって、あれは演出だという話が出てきたりもして、いろいろ右往左往したものだ。

しかし、予告編ではイマイチっぽく見えた羽生氏シーンが、映画で見ると、案外良かったのよね。
なんというか、あのふわふわとした、わけのわからない破壊力に、ああ、殿様が庶民の家に現れるというのは実際このくらい強烈なインパクトなんだろうなという、妙な説得力があった。

こちとら、羽生氏が出てくると知ってて、今か今かと待ってるのに、それなのにあれほどの「衝撃」を与えられるというのは、「凄い」としかいいようがないと思った。
予定調和ということのない羽生氏を、役者とかそういう次元では語れないと思った。
だいたい、あんな役者さんはこの世に存在しないと思う。

和モノプロをやりたいという意思があったから受けた出演だったんだろうけど、制作側も、よくもオファーを出したものだよな・・(笑)
そして、無償の「友情出演」ってのがまた羽生氏らしいと、今改めて思う。

そして、今回見た感想。

いい声してるな。(←だから最近はデレてるんだってば。)


---
でも、今日つくづく思ったのは、先日の紋付袴姿がいかに立派だったかということ。
・・この映画の中の「殿様」に比べてね。

いえ、映画をディスってるわけじゃないですよ。
撮影時はまだ20歳でしたっけね。
ツッコミどころが多くて、何をやらかすかわからなくて、ちょっと目の離せない子供みたいで、それが息子のように可愛かった当時の羽生氏の「危うさ」までまるっと含めて、映画は彼をキャスティングしたと思うんです。
ついブツブツ文句言ったりツッコんでみたり、そうかと思うと急に感動してみたり、ドキドキハラハラしながら母親目線で追うのが面白く楽しく、魅力的だったんですよ。この頃は。

しかし、3年経った今はね、何というか・・
もう尊敬の念しかないんだよ。
どんだけ苦労したんだろうと、そればかり思うし、今も確かにやんちゃではあるけれど、もう「何かマズいことやらかすんじゃないか」じゃなくて、「ケガしないか」とか「エゴサで落ち込んでないか」とか、そんな心配しかしてない。
母親目線を通り越して、祖母目線なんですってば。
ドキドキしながらというより、もう祈りながら見てるんだから。(アイスショーでさえも)
みんなのうた の「ヒゲなしゴゲジャバル」に出てくるおばあちゃんみたいに、数珠もって祈りたいくらいの勢いだから。


国民栄誉賞の授与式で紋付袴を披露してから1週間、今頃ぶりかえしてしつこいけど、ほんとにあの紋付は良かった。

正月に宮原さんの振袖を褒めちぎったけども、それ以上の勢いで羽生氏の、先日の紋付袴を褒めちぎりたい。
まったくもって、立派だったよ。

紋付羽織袴ってのは、確かに式服だけども、もともと武家の平服ということもあって、威儀を正すというよりは、どこかこざっぱりとしているところがあると個人的には思う。
仙台平にしたところで、見た目はただの縞袴でデザインが凝ってるわけでもなんでもないが、座っても折れ上がらない、という実用に徹した、用の美を追求したがゆえの「名物」だったりする。
そういうところの端々まで含めて、あの格好は羽生氏に似合っていたし、よくぞ仙台に生まれてくれたなというか(笑)、これ以上の紋付袴はないだろうと思うくらいの感慨があったのですよ。


20歳や21歳の群青の羽二重紋付は、親御さんの気持ちを感じるいい紋付で、あれもすごく似合ってた。
330点を出してなお、まだ若くて、貫禄というよりはもっと鋭く突き抜けた輝きと、良い意味も含めての「隙」もあった羽生氏にぴったりの色だった。
あのとき、これが黒紋付だったら、似合わないことはないとしても、少々負けちゃうかもしれないな・・と思ってた。
そして22歳のポスターも、お人形っぽくて、特別惹かれはしなかった。

でも、今回の黒紋付を見たときに、婆ははっと胸を突かれましてね・・
泣けましたよ。
以前の紋付と比べてたからなおさら、少しも負けたところ、着せられたところがなく、お衣装じゃなく、彼自身の出で立ちとして身についているのを見て、もう、ただただ息をのみましたよ。
この3年でどれほどの努力と苦労とさまざまなものを克服してきたんだろう、どれだけ多くの人が応援し、恩を感じ、誇りに思ってるんだろう、と思わずにいられなかったし、ほんとに、拝みたくなるほどいい男でしたよ。

扇子持ちっぱなしで歩いても、扇子を腰に差しそびれて椅子において行っちゃっても、それが彼の品格を落とすことはなかった。
だいたい作法なんて、流派やら何やら、いろいろあって、所属する団体やカテゴリによってぜんぜん違うんだから。
しょうがないですよ。
扇子を持ったまま会場の外を歩いたり椅子に置いてっちゃうのは、私の感覚ではナシだと思うんだけど(笑)、それだって、たぶん、彼は扇子=刀だという認識を頭に入れて、徹底して対処してるんだろうと、見ていてわかった。
差したままじゃ失礼だと思ったんでしょう?だからずっと右手に持ってたんでしょう?
(確かめようがないけどw)
いいんですって。相手や場への敬意が伝わることが作法の目的で、それ以上でも以下でもないんだから。
そして何より、彼自身が言った通り、彼はスケーターとしてあの場にいた。
彼は彼が極めた世界の流儀で礼を尽くしてた。


あ、関係ないけど、羽生氏って弓道やりたいって言ってたことありましたっけね。
あれだけ体幹ができてて、あれだけ体の使い方を理論的に心得ていて、あれだけ心身ともに修行した人なら、すぐに上手くなるでしょうし、60歳からでも充分できるからぜひ取り組んでほしいな。
その時まで頑張って生きるからさ(笑)。

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