もう1か月も前なんだな。
新プロが次々とお披露目されて、着々と新シーズンが始まっている中、長野の記憶は既に後ろのほうにあるんだけども、過去の時系列に無理やり押し込みながらテレビを見た。
つまり「放送遅すぎ!」って意味(笑)
でも、テレビで鮮明に見られてよかった。
6月9日に書いた感想を見ると、案外正確に記憶していたとみえて、特に間違いもなければ印象も変わらなかったと思う。
・・羽生氏のホプレガを除いては。
いやあ、イーグルからの3A3連とか大嘘書いた!
イーグルは最後の3Aの出だった!
そして三連の入りは、例の逆回転ぐるぐるだった!
改めて見て思ったのは、終盤の6拍子の取り方が進化してるということ。
(ホント凄いな、楽譜読んだのかな。音だけで聴いたのか?)
そして、現地で見たより少しシャープな印象だな、ということ。
現地で見たときは、とにかく衣装のキラキラの反射が美しく、氷の靄だったのか照明のせいなのか、少しもやっとした幻想的な雰囲気だった気がする。
そして、冒頭の立ち姿の美しさ。
ただ何もせず立つ、たたずむ。
自然で何気ないのに、何か非現実的に美しい。
このところ、彼のそういうところを、近松門左衛門の言葉を借りて、「虚実皮膜」と書いてるけども、現実と虚構の境界線を漂う、たとえば「俳優さん」というようなプロフェッショナルな人たちと彼が決定的に違うのは、彼の場合、漂っているんじゃなくて、漂っているような姿でそこにほんとうに存在しちゃってることなんだよな。
それが「羽生結弦」の凄さだと思う。
しょーま
新プロ3つ放送された。
今季ショートのギター曲は以前どこかで書いたので省略。
やっぱり現地でも見た、2日目の「グレスピ」が一番よかったなあ。
3日目の、ジャズ?は、面白いプロなんだけど、曲想の変化が自由すぎて、これはかなり難しそう。
昌磨は、リズムやフレージングを点や線で表現する、ということにかけては、たぶん右に出るものがいないんだけど、この曲には、核になる「線」がないし、独自に線を引こうにも、和声の変化がくねくねと複雑すぎて、昌磨特有の、カタルシスのある艶やかな線を引くことができないような音楽だと思う。
(伝わってるだろうか。)
とにかくチャレンジだなあと思うけど、ウィルソンは昌磨を見込んでこれを振り付けたに違いないし、昌磨だからなあ。大丈夫なんじゃないか・・・(謎の安心感)
いずれにしても、最後に歌が入ってくると、いつもの昌磨の持ち味が戻って、ちょっとほっとする。(笑)
ネイサンの別プロ
白シャツ・・(え?新プロなのか去年と同じやつなのか、もはやわからないわ!)
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フィナーレ
記憶に埋もれていたけれど、そういえばグレイテスト・ショーマンの「Never Enough」だったわ。
あの、プル様と羽生氏のデュエットが非常に印象的でありました。・・歌詞まで含めてぴったりだった。
あのサントラの中では、私は「The Other Side」っていう、香具師とインテリ脚本家がタイアップ契約の交渉をするリズミカルなデュエットが一番好きでして。
ヒュー・ジャックマンが演じた香具師役をジェフリー・バトル、ザック・エフロンが演じた脚本家役をネイサンでデュエットプロにしてくれたら無茶苦茶カッコいいんじゃないかと、絶賛妄想中。
ランビ師弟のヨーロピアンな美の次は、北米スケーターならではのミュージカルっぽいデュエットが見てみたい。(妄想とまらない)
↓このシーン。
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オープニングで宮原さんとわかばが一緒にスピンをしていたけれど・・
この二人のスピン、先日、ISUのお手本スピンとして公開されましたね。
・・っていうか、超ざっくりいえば、このアイスショーだけで、お手本ジャンプ6本のうち5本が、スピン6つのうち2つが見られた計算になるのよ!
というわけで、いきなりだけど、ISUのお手本動画について語る。
シングルに日本人選手3人、しかも羽生氏も宮原さんも複数回入ってるとか、すごいではないですか。
マッテオ君のコレオとコリアダのステップが入ってるのもうれしい。
(地味に推してるマッテオ君)
羽生氏とメドヴェとヨリクの映像の使いまわしっぷり。
一つのエレメンツで2つの項目のお手本になるなんて、えらいこっちゃ。
そして常に私のツッコミどころである、「どこまでも暑苦しいヨリクのコレオ」がISUに推されまくっているのがジワる。(褒めてる)
羽生氏のあの3Aは、もう全部の項目に適用出来るレベルの、すさまじい出来だったし、まあ、評価とは直接関係ないことではあるけども、ケガをして跳んだジャンプだということも加味すると恐ろしいとしかいいようがない。
彼自身もベスト5に入るジャンプとか言ってた気がする。
映像には、入りだけじゃなく、ランディング後のトランジションもしっかり収まっていて、なんというか、ひとつの「記録映像」としての意味もあるんじゃないか、と思う。
Pちゃんのコレオとステップが入っているのも、こういう素晴らしい滑りがあったことを記憶に残そうねっていう意図をちょっと感じた。
(エキシビションにPちゃんを呼ばなかったオリンピックを私は根に持ってるぞ)
それはともかく、映像よりもなによりも、現役として滑りを見せるというのが、やはり何よりインパクトのあることだと思うし、それを、勝てなくなってからも続けてくれたPちゃんや浅田氏は、チャンピオンの実績をなげうってフィギュアに尽くした恩人だと思う。