およそ月に1本、近所のママ友とおバカ映画を見に行くのだけど、今回のチョイスは、大コケ映画の誉れ高い、「モルデカイ」。
予想どおり、見事なおバカ映画だったけど、私は結構楽しんでしまった・・
これだけしょーもない映画に、ジョニデとユアンとグウィネスがいるだけでおいしいし。
ユアンとグウィネスといえば、96年に「エマ」で共演してました。
「エマ」のフランク・チャーチルはうさんくさい色男だったが、今回のマーランド警部もまた、輪をかけてうさんくさい。
切れもので自信家なのに、美しい人妻グウィネスにはベタ惚れで腰抜けになるという、ルパン三世的なところにいつものユアンらしさがあって、ファンとしてはうれしい。
年とともに雑味ばかり増えていく人もいるが、ユアンに関して言えば、常にいい感じで醸造されてるというか、新しい風味が加わってもスッキリ切れがある。
とくに40代になってからの進化が目覚ましいので、今後もゆるゆると活躍を楽しみにしておりますよ。
なお、主演のジョニデことモルデカイにはこれといって感想なし。ファンじゃないし。
・・そうだ、ひとつだけ。ジョニデとユアンがオックスフォードの同級生って設定・・それは説得力なさすぎだろう。
事件は、そのオックスフォードで起こる。(私得である。)
絵画の修復中に背中をクロス・ボウで射られる・・・なんでオックスフォードってこんな殺人ばっかなのか(笑)。
そして当然、われらがテムズ・バレイ署が初動捜査する・・のだが、MI5のマーランド警部が登場して刑事たちを追い払っちゃうのね。あわれなりテムズ・バレイ署の面々(笑)
ところで・・・
この映画、ユアンもよかったけれど、注目を根こそぎ持って行ったのが、モルデカイの使用人、ジョックことポール・ベタニーであります。
あの映画、自分で自分の腹から弾丸を摘出したり、その摘出後の体でマダガスカル島を探検したりするマチュリンのドMさでご記憶の方も多いかと思われますが・・
今回の彼はさらにM度を上げて、モルデカイに3回も撃たれ、車に轢かれ、どつかれ、エビにあたり・・(ハサウェイかいっ)
それでもモルデカイに尽くしまくる。
鬼上司にどこまでもついていく忠実な部下・・イギリスものの王道。お約束。
でもしょせんえせイギリス映画(アメリカ映画ともいう)なんで、さらにお約束のブロマンス等々、プラスアルファのドラマは薄め。
とはいえ、徹底した彼のMっぷりが、長い2時間を飽きずに楽しませてくれたといっても過言でないかも。
そんなマゾネタと、とことん下品な下ネタ・ゲロネタ・・そしてすこしだけオックスフォードネタで楽しんだけど、こういう切り口の笑いが好きでなければ、けっしておすすめはしません(笑)