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Channel: 映画・海外ドラマ 覚え書き
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国別 初観戦 男子SP

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帰宅してから思い出しながら書いたので、ジャンプの種類とかミスの内容とか、間違いも多々あるかと。
プロトコルもテレビ放送も一部を除いて見てないけれど、とにかく印象というか、生で見た感想を。
間違いに気が付いたら訂正します。

男子SP
ファンファーレが鳴って、さあ、いよいよ、という盛り上がりにちょっと汗ばむ。
(そういえば二階席は熱気のせいか、熱いくらいでした。)
周囲の、羽生ファンと思われる方たちも戻ってきて、それぞれにドキドキしている様子がうかがえる。
同行した友達は、ごく普通のお茶の間羽生ファン。
実を言うと、こういう、ガチファンの方たちにお会いするのは初めてなので、自称羽生ファン(羽生ウォッチャー)の私としては、彼の面白すぎるキャラクター(愛すべき変人っぷり)について、ぜひ誰かとお話してみたい衝動にかられる。
でも、ブログでさんざんディスってる(いやほんとはディスってないっすよ!)ことがバレたらどうしようとか、変に気をまわして交流できず。うう・・

G1
ケヴィン・レイノルズ
ジャンプは残念な部分もあったけど、最後のステップで「キリっ」となって、誇り高い滑りを見せてくれました。
地味衣装が多く、赤いベストがひときわカッコいい。

と、ここでキスクラ裏に羽生氏発見。
最初にも書いたとおり、遠くにいても、存在感が独特でやたら目立つ。
フェンスに寄りかかるコーチたちと話したり、ぐるぐると動き回ったりしているのをなんとなく目の端にとらえていたら、目の覚めるような陸上ジャンプをお見舞いされて、完全に意識がそっちに行きました。
陸上ジャンプすごかった。

シャフィク・ベセギエ
薄々いいなあと思ってた選手。
すごく楽しかった

ネイサン・チェン
すばらしい!
勢いよくスタオベしたら双眼鏡が前の人にぶつかりそうになった・・けど前の人も勢いよく立ったから大丈夫だった。(笑)
点数があんまりでないな?と思ったらジャンプ変更してたのね。

ミハイル・コリャダ
いいほうのコリアダ見られました。
世界選手権も含め、今季あまり順調とはいえなかっただけに、うれしかった。
女子もそうだけども、SBが続々と出て、特に今まで本来の調子が出なかった選手たちのために、皆スタオベを惜しみませんでした。
見に来て良かったと、ほんとうに思いました。

G2
6練最初の挨拶、羽生氏はなかなかリンク中央に出ていかず、なんだか妙な感じ。
でも6練が始まるやいなや、ものすごいスピードと圧倒的な存在感で超絶美麗な4-3や4Loを決めまくり、絶好調と見えました。
助走で他の選手をよけながら4Loを決めてイーグルにつなぐ。
一度(たぶん一度だけ)、冒頭の振り付けから通して跳んだ4Loがパンクしたけれど、そのあと、選手紹介に合わせてしれっと跳んでリベンジ。

コフトゥンは苦戦してました。

ボーヤンはテレビで見たとおり、ほんとに細くて小さくて目立たない。
でも、気持ちのいいジャンプを決めてました。・・少なくとも私が気づいた限りは。

しょうまは、たしかに小さいけれどもぎゅっと詰まった存在感があり、練習時の彼特有の、背中を丸めて腕を前に垂らすような姿勢で周回してました。・・あれで演技のときはシャキッとするんだから不思議だよな・・(笑)
スピードがそれほど出ているでもなく、ジャンプのデキも必ずしもよくないものの、あいかわらず余裕、というよりも非常にマイペースで周りに全く影響されてない様子がうかがえました。
これはいけるな、という感じ。

Pちゃんは気配を消していました。
テレビの印象よりすらりと細く、衣装の地味さは想像以上。(爆)
二階からはデザインも何もわからず、ただの黒い半そで練習着にしか見えなかった・・
ブラウンもコフトゥンもボーヤンも黒衣装だから、すっかり紛れて、あれ?Pちゃんどこ?と探してしまった。
スケーティングも、Pちゃん比でそれほど冴えていなかったように思う。

・・というよりなにより、羽生氏のスピードとジャンプの迫力、存在感が圧倒的すぎました。


マキシム・コフトゥン
6練どおりでした。
うまくいかなかったけど、ロシアチームがみんなで「おーーーお」のところの振り付けをマネして盛り上げてて、ああ、コフトゥン愛されてるな、みんないいやつじゃん、と思った。(笑)

ボーヤン・ジン
冒頭コンビネーション、壁スレスレながらどかーんと決まって、あとはもうノリノリ。
糸吐きシーンでやたら盛り上がるアリーナ席。
ボーヤン上手くなったなあ・・
私も糸吐かれてみたい。

ジェイソン・ブラウン
ハイドロからのバレエジャンプとか、冷静に考えたらこのプログラム的には何の意味もないと思うけど(笑)、それでも感動しちゃう。
とにかく美しくコントロールされていました。素晴らしい!SB。

パトリック・チャン
このプロ、とても楽しみにしてました。
いつみても気持ちのよいプロ。実際に見たらどんなふうなんだろうと。

・・私泣きましたわ。
冒頭の4-3は素晴らしく。
次のジャンプはミスったけど、彼はそのまま悠々然と、心地よい滑りを見せ続けてくれました。
3A転倒に、ああ!と顔を覆った私をよそに、彼は顔色ひとつ変えず・・かどうかは遠すぎて見えなかったけど(笑)、微塵も影響された様子もなく滑り切りました。
彼は、以前は心弱いところがあったと思うし、口の減らない(笑)ところもあったし、尖ったところを感じさせる選手だったように思う。(当時はあんまり注目して見てなかったけどさ。)
でもこの演技を見て、彼は競技人生の栄光と引き換えに、なにか凄いものを手に入れたんだろうなと思いました。
ある意味恥を曝すこともすべて覚悟のうえで、この境地を見せるために彼はそこにいるんだろうなと。
感謝と尊敬、そしてここに至るまでの彼の道のりを思うと、おばさん涙が出て涙が出て・・。

宇野昌磨
4-3が抜けて、変な声出しちゃいました。
でも、演技は素晴らしかった。
最後のスピンも堪能。
あとで聞いて知ったんだけど、安全策を取ってあえて2回転にしたんだって?全く大物だわよ。
最小限のミスにとどめて100点越え!

羽生結弦
意気込みすぎませんように・・と祈ったけれど、その思いは届かず。

4Loが抜けたとき、一瞬の間をおいて会場から盛大な拍手。
その拍手は、「もうそんなに頑張らなくていいから!私たちは演技が見られるだけで満足だから!」
と言っていました。
でも、その気持ちが伝わったような気がしなかった。

点数や演技そのものには、たぶん誰もがっかりなんかしてなかったですよ。
確かに2度の大きな失敗に会場が大きく息をのんだけども、それは彼の失敗に対してではなくて、自分を追い詰めている彼の気持ちに対してでした。

だから、ひょっとして3Aも・・という気持ちがよぎりました。(すんません。)
でも、その不安を打ち消して余りある、あの完璧な3Aを繰り出したことに、皆が心から拍手した。
やっぱり凄い人だなと思った。

それにしても、演技後の彼の怒りっぷりはすさまじかったなあ。
いつもそうだけど、生で見たら怖いのなんのって(笑)
ファンも「怒ってるよ・・」と口々にささやきながらハラハラ見守る中、キスクラでは顔も上げず、身も世もないような落ち込み&怒りよう。
あまりの「寄るな触るな」オーラに、チームメイトもかける言葉がない。(汗)
落ち込みすぎてる自分をモニターで見て、自分で苦笑してる場合かっ(笑)
お客さんが帰り始めても、しばらく座ってうなだれていましたが、やっと立ち上がって退場するとき、床をドンと踏み鳴らして、やり場のない怒りと戦ってました。


一昨年のカナダや先日の世界選手権同様、絶好調ゆえの気負い・・としか思えん。
「意気込みすぎはダメだって、何度やらかしたらわかるのよっ」
と心の中で温かく?ツッコミました。
テレビや新聞は「まさかの」という枕詞を使いまくるだろうけど・・たしかにまさかの、なんだけど、私が思うに・・・・通常営業だよ。
(あれ?失礼なこと言いました?)

彼はきっと、いつでも、どんな試合でも、煩悩や迷いや、強すぎる意気込みと共にあるんだろうな。
うまくいった試合だって、ギリギリの精神状態から、なんとかコントロールした結果なんじゃないかという気がする。
だからこそ、完璧な演技であっても、たとえばハビの円満さとは違う、なにかスレスレを行くようなスリルや身を削るような凄みや、無常観を感じるんだろう。

その不完全さこそが、彼の芸術性だと思う。
思い通りにならない人生から、身を削って美しいものを作り出す力に、何かを託したくなるんだと思う。
でも、でもやっぱり、あの追い詰めようを見ていると言いたくなるんだよ。
もういいんだから。みんなわかってるから。大丈夫なんだから。と。


あれ?と思ったのは、オーサーがいなかったこと。
3人の弟子が出場しているのに来なかった事情はわからないけど、羽生氏のことだから、この機会にオーサー抜きでどこまで自分をコントロールできるか、自分を試したい気持ちはきっとあっただろうな。
だとしたら、何か得るものがあったんではないかな。

Pちゃんの境地までには、まだまだ試練があるでしょう。
でもそれでこそ、トップにいる証拠なんだよ。きっと。

フリーはテレビで見守ります。
ジャンプよりも、点数よりも、勝ち負けよりも、彼の成長を見たいと思ってます。



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