2015年の四大陸
それまで、こんな試合があるとすら知らなかったけど、デニス・テンの演技を見て釘付けになった。
とにかくカッコいい・・なんなのこれは・・それしか当時は語彙がなかったな。
私にとっては、2014-15シーズンのシングルフリーのベストプロは、デニス・テンのシルクロードだった。
たしか、この年のベストスコアでもあったと思う。
それから、ずっと、ほぼ毎回、彼が出場する試合を見てきたと思う・・たぶん。
あのときみたいにキラッキラな演技を見ることはなかったし、常にケガがあったし、次から次へといろんなことがあって、どんなに大変だっただろうと思う。
それでもケガの合間を縫うように試合に出つづけて、独特の存在感と重みで、新境地を開いていた。
とにかく歌心と気骨のある選手で、どんな曲でも独自のテンポで歌うことができ、それがステップの間合いにいつも生きてた。
事件を知ったのは8時ごろ。
錯綜する情報を追いながら、なんだか茫然としてどうしていいんだかわからなかった。
今だって、なんでこんな記事を書いてるのかよくわからないけど、たぶん、あの四大陸の雄姿に感動したと書きたかっただけだと思う。
その後もひっそりと戦い続けた姿をずっと見ていたってこと、凄い選手がいたんだってことを書きたかっただけだと思う。
ほんとうに、よくわからないけど、ただ書きたかった。
そして、彼の死に傷ついているすべての人が、自分や他人を責めませんように、と心から思う。